まつりこと〈政〉の話をしよう 6 未来の党と小沢さんのこと
衆院選の投票が始まっている。期限前投票は済ませたので、私は今日投票所に行くことはない。けれど、どうしても書いておきたいことがある。それは小沢さんのことだ。
このひと月ほど、いろいろな人と選挙の話をした。その中で何人かこういう反応をする人がいた。
「未来の党はいいけど、小沢がねえ…」
「結局、小沢さんが仕切ってるんじゃないの」
「〈小沢さんが〉どうにも好きになれない」
「小沢を信じていいものかどうか」
決して極端な人たちではない。むしろわたしから見れば、仕事もきちんとこなし、子どもを愛していて、新聞やニュースにも敏感な、ある意味「良識的な」人たちに見える。そういう人たちに限って意外な「小沢拒否感」がある。
いいたいことは色々ある。だがここで資料を並べ立てている時間も余力もないので、一番言いたいことだけ言わせてもらう。
選挙は人気投票ではない、
ということだ。人間の好悪の印象など、写真一枚で簡単に変わる。「好きだ、好きでない」発言の元になる印象はどこから来ているのか。それをじっくり考えてみてほしい。
さらにいえば、投票したからといって、その人が〈あなたの望むことを、例えば脱原発を〉何でもやってくれるわけじゃない。仮にあなたの思う人や政党が当選したとして、その人やその政党が掲げた政策を実現するかどうか、しっかり見張るのもわたしやあなた、つまり主権者の役目だ、と思うからだ。
投票すること=その人に丸投げすること、と思うから「信じる」という言葉が出る。
政治家を信じる必要はない。その人があなたの思うことをできる能力がある〈ここでの能力とは覚悟も含む〉かどうか、冷静に見極めて投票してほしいのだ。
わたしが「未来の党」に託してみようと思う理由は幾つかある。以下、箇条書きにしてあげてみる。
一.311以来、ほぼ二年間、ツイッターやフェイスブックなどSNSの中での振る舞いを見てきて、信用できそうだと思う人たちが「未来の党」を応援していること。
二,IWJや「田中龍作ジャーナル」など、独立系メディアの取材で見る嘉田さんや小沢さんの印象が納得できること。
田中龍作ジャーナル 嘉田・小沢初の合同演説 聴衆、マスコミ報道との違いに驚き
IWJ 緊急公開対談 ~日本の未来を語る~ 嘉田由紀子 VS 小沢一郎
三,「未来の党」が二重構造であること。これは懸念を表明するひとと同じ理由だが、わたしの解釈は逆だ。「脱原発・反TPP・反消費税」と言うだけならいくらでも言える。確かに共産党は、ずっと「反原発」の党だった。けれども彼らは本気で権力をとる気がないようにわたしには見える。わたしは共産党や社民党にも「未来の党」に加わってほしかった。小沢や亀井を「未来の党」の「恥部」とみるか「筋肉」〈実際に人を動かす力と経験がある〉とみるか。嘉田さんは、そこを十分承知して小沢さんと手を組んだと、わたしは思う。
本当に起こっていることに心を開いてみよう。新聞やニュースの押しつける「物語」が腐臭を放っていることに、そろそろ気がついてもいいんじゃないか。小沢氏や、鈴木宗男氏など、裁判沙汰になっている議員が、いずれも反官僚・離米〈それぞれ親中・親露派〉であることをどう見るか。
前福島県知事の件に異議を唱える人はいないだろうが、汚職・収賄などで裁判をおこし、社会的な制裁を加える手口は中枢権力の常套手段なのだ。
参考文献:「知事抹殺 つくられた福島県汚職事件」
ここで、この連載の最初に戻る。そう新潟3区の話だ。田中角栄もまた反官僚・離米の政治家だった。彼は「ロッキード事件」の上告中に、刑事被告人のままなくなった。あの時は、角栄に異を唱えることがリベラルであると父は信じた。あの時代にもしツイッターがあり、IWJがあったら、彼はどんな判断をしたのだろうか。〈終〉
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